技術伝承の方法
多くの企業で熟練者の高齢化が進んでいる。特に、固有のスキルを有するベテラン社員が定年を迎える時期が差し迫り、企業の強みである技術や技能の伝承に課題を持つ企業、特に製造業が多くある。
先日、訪問した企業も60歳代、50歳代の固有技能を持つ社員が多く、社長は今後の経営継続に危機感を持っている。
技術伝承と一口に言っても、容易ではない。技術や特殊技能を持つベテラン社員は、自身の技術や技能にプライドを持っている場合が多く、人に伝授することに抵抗感を持つこともある。そのような抵抗感を持たないまでも、人に分かり易く伝えることに苦手意識を持つ人も多い。
その企業の社長との会話の中で、私自身が支援する技術伝承の方法として、次のようなことを伝えた。
- 専門用語集を作成する
- 業務手順マニュアルを作成する
- 研修講座を開講し、ビデオ撮影する
- 社内の技術認定制度を創設する
いずれの方法にも社長は興味を持ったようだが、その打ち合わせでは決定しなかった。今後に、具体的な方法を決めることとした。
その企業では、単発的に『若手社員への研修』を行っているようなので、その様子を私自身が観察して、足りない部分を補足することに落ち着くと思う。