被災企業の支援

提供サービス

売上増大

原価低減

経営体制の再構築

 

コンサルティング事例

コンサルティング支援先の業種・業態

加工食品の製造販売業

コンサルティングの経緯・経営状況

東日本大震災の被害を受けた企業である。被災前は地元に直営店を構え、地元を中心に広く販路を確保していた。

被災によって、自社工場、店舗をすべて失い、一からの出発になった。国からの補助金を一部使いながら、元の場所とは異なる場所に自社工場を再興し、何とか事業再開を果たした。しかしながら、売上額は半減し、赤字を重ねている段階であった。

コンサルティング支援内容

売上増大
  • 従来の当社商品は昔からの商品であり、今後の大きな伸長が期待できないとともに、原価率が高い状況にあった。都会で売れ筋になり得る商品として、グラタンなどを開発して販売しているが、これらに続く新たな商品が求められた。
  • そこで、新商品として期待され試作される洋風総菜を開発しているが、売れるかどうかは不明な状況にあった。そこで、商品試食会を、料理専門家などを集めて開催し、売れるための改良案を策定した。
  • また、全く新たな商品アイデアを抽出して、パッケージ、ネーミングの考え方などを提案した。具体的には、ブイヤベース、クラムチャウダー、·アクアパッツァ、魚の生ハムなど、当社の強みを活かし、他と差別化可能な商品群である。
  • 従来の販路は、卸業者、通販(HPを含む)、直接販売であるが、特に新商品を販売する販路が不足している。そこで、専門家が従来からコンタクトがある販路を紹介することとした。
  • 従来の通販販路は、ギフトDM(年に2回)とHPである。そこで、2か月に1回程度のDM送付を目指すための販促チラシ(案)<DM用>を作成し提示した。
  • さらに、現HPの改良点をまとめて提示した。今回提示したDM案を元に自社で作成することを薦めたが、スキル面で難があるとのことで、業者に依頼する形で実施予定である。また、HP改良点は、HP業者との打ち合わせに活用される予定である。
原価低減
  • 従来商品は食材原価の高騰の影響もあり、製造原価率が高く利益が十分に出ていない状況にある。また、製造原価の管理・把握が不十分で、利益が出ない商品を作り続けている状況である。
  • そこで、製造原価管理の考え方を整理して、管理表の形にして提示した。一部の商品については、原価率の算出を行った。また、原価率の高い一部の商品については廃止の提案を行った。
  • その結果、原価管理表については、これを元に今後は廃止商品を含めて管理することにしたとのことである。
  • 製造プロセスについて、3か月程度の販売見込みに基づき、計画生産体制を導入することで、今までよりも大きなロット数で生産することで効率化することを提案した。
経営体制の再構築
  • 従来は経営戦略や数値計画が明示されておらず、社長の指示のみによって経営がされる形態であった。そこで、経営理念から始まり5年後の数値目標を含む「経営戦略」(案)を作成し提示した。社内で徹底するように勧めた。
  • 社長の息子さんが後継者候補となるが、他の職業に就いているために直ぐの後継者教育はできない状況にあった。そこで工場長(社長の妹さん)を候補として、心構えなどを専門家が十分に話し合った。その結果、工場長の意欲が増大し態度が変わってきたとの報告を受けた。
コンサルティングの成果

今後の競争力の源泉となり得る新商品の商品化の道筋をつけた。今回の支援に参画した料理専門家が今後も協力することが可能であり、新たな顧客層を開拓し得ることにつながる。

上記の商品群を含む新たな販路開拓について、都内ホテルなどの営業先を具体的に提示している。全ては今後の営業努力次第ではあるが、社長はすぐにでも営業を行うと表明しており、徐々にではあるが、売り上げ増に寄与すると期待できる。

直販の売り上げに直結する販促物としてDM用のひな型を提示したことで、方向性が明確になった。今後はDMを頻度を高めて送付することで、直販の売上比率が高まると期待できる。

従来は原価率の把握が不十分であったが、原価管理の考え方と原価管理表を整備することで、全商品の原価管理を徹底した。その結果、原価率が高く利益が出ていない商品を廃止することを含め利益が出る経営体質に変えることができる。

 

経営戦略案および(長期の)数値計画が不在であったが、今回の支援では、このような計画・戦略の重要性を認識していただいた。今回提示した経営戦略は随時変更することになるが、原案として活用される。

 

後継者については、候補者が不測の事態で退職され、残念ながら未だに明確になってはいない。ただし、息子さんしか後継者になり得ないとの覚悟ができたとのことであり、今後の相互の話し合いなどの進展を期待したい。

西村 伸郎西村 伸郎

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